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私の一言   MY SHORT TALK
 
 物部康雄   YASUO MONOBE  
  昔の方が、まだ、ましだった?


15.オリンパス問題と
   監査法人

2011/11/10




14.内容証明郵便は
   合憲か?

2011/09/28




13.無罪判決
  
2011/09/14



12.内閣の記者会見は
   バラエティ番組?

2011/09/12




11.首相が変わって
   何がどう悪い?

2011/09/01



10.風評被害と
  マーケットの力

2011/08/01




9.裁判員は素人か?

2011/06/30




8.原発の安全性と
  マーケット機能

2011/06/09




7.昔の方が、まだ、
  ましだった?

2011/06/02



6.ちょっと気分と角度を
  変えて原発問題を考
  えてみる

2011/05/19




5.科学的な地震予知?

2011/04/25




4.(福島)原発事故と
  賠償責任

2011/04/18




3.地震で思い出した
  祖母の話

2011/03/28



2.103歳のジャッジ 

2011/02/02







少し記憶はあいまいだが、多分、大学を卒業したころだったと思うのだが、それまで長く首相を勤めた佐藤さんが引退することとなり、その後を「三角大福」と言って、三木さん、角栄さん、大平さん、福田さんという自民党の派閥の領袖が次期の総理を目指してしのぎを削るという場面があった。それに半歩遅れてくっついていたのが中曽根さんという図式だったと思う。

いいかどうかは知らないが、4名ほどの親分がそれぞれに競い合っており、見ていておもしろかった記憶がある。足の引っ張り合いをしたり、悪口を言い合ったりと、いささか非生産的な面もあるが、それが政治に活性化を与えていたように思える。時代背景の違いもあるのだろうが、その後、政党ごっこのようにいろいろな政党が生まれては消えていき、挙句の果てに、今の2大政党というのが、自由民主党と民主党と言う生まれが古いか新しいかという違いだけで、名前からしてほとんど同じ、主義主張も高速道路の料金をどこまで安くするかといった類のことぐらいしか、実際には、差のないような2つの兄弟政党が牛耳っているような状態になってしまった。 少なくとも、見ている者としては、さっぱり面白くない。また、党執行部自体が官僚組織のようになって権限を行使し始め、個々の議員の元気がなさすぎると感じられてならない。もし何かをやろうとすると、「離党勧告」だ「新党結成」だという話しになってしまって。特に、今は、現在進行形中の原発事故というとんでもないもので、現政権は政治全体をハイジャックしているようなものである。

自民党の対抗馬が成長して、2大政党ができたのならともかく、実際は、それまでの野党が存在基盤を失い、自民党が強くなりすぎて分裂しただけの結果的2大政党であり、自民党=与党という既成概念を壊したという意味ではそれなりの意味は見いだせても、今の2大政党体制にそれ以上に積極的な価値を求めるべきものではない。それを、よその国のまねをして、2大政党制が善とでも思いこんだのか、まるでこうした体制がまずはありきのようなマスコミ論調が大手を振っているのは、嘆かわしい。それも、政党交付金と言うお小遣いまで支給して。今の実態は、2大政党と言うより、選挙目当ての動きのない2大派閥体制といった方がいい。派閥が二つしかないのでは、面白いわけがない。それもあまりに似た者同士である。

日本のような政治風土の国で2大政党などと言うものは、そもそも意味がない気がする。むしろ、三角大福で、派閥間でしのぎを削らせた方が、よっぽど面白いし、世のためになる気がする。恐らく、マスコミも、特定の者の提灯担ぎをしていたのでは足元をすくわれるので、もっと、気合が入った仕事ができたはずである。そして、そうなると、個々の議員も勉強するはずであり、派閥も、一寸先は闇であることから、日々進歩しないとおいてけぼりをくらうことになるわけである。

もちろん、派閥政治=金権政治と言う面や他の弊害もあるであろうが、30・40年前と今とでは状況が違う。それこそ、今のように広く情報が共有されると、そうした弊害は、より高い目的から見れば、取るに足らない弊害、むしろかわいらしい弊害になると思われる。時たま、「金権・・」という騒ぎが起きるぐらいの方が、むしろ望ましいとさえ思われるほどである。それに比して、実質のない、空虚な2大政党ごっこは、もうお仕舞にすべきである。そもそも、良く似た者同士が、これまでに何度も、『大連立』なるわけのわからないことを口走っているのであり、今の我が国のような政治土壌では、政党なるもの自体がそもそも本質的な必然性のないものであることが、ばればれなのである。極端なことを言えば、政治家の数だけ政党があってもかまわない。それで互いに切磋琢磨させ、また当たり前だが、必要に応じて互いに協力させればいい。要は、議員や国会が実際にどう機能し、みんなの役に立つかである。今のような状態で何百人もの議員を養うのは、あまりに無駄であろう。

今回の原発事故も、もし、自民党が政権にある時に生じていれば、もう少し、原発問題につき激しい議論・暴露合戦がなされたであろうに、現実には、互いにかばい合って、気味が悪いぐらいに静かな流れである。文句は、週刊誌が吠えるだけ。こんなことなら、政党は要らないし、政党の一員であることから何も言えないような議員も要らない。いつも思うが、政治団体が、あまりにもやくざの組織と似すぎている。でも、やくざは体を張っているが、議員にはそれすらない。どうせなら、議員も、親分・子分の緊張関係ぐらいはもって頑張らせたい。そう言えば、近頃は、世のため・人のために悪いことをする奴が減り、自分のためにいい子になろうとする奴が多すぎる気がする。これでは、安心して寝ていられない。
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